むち打ちで後遺障害を獲得するための4つのポイント(1)

 毎日、日本全国で多数発生している交通事故のうち、最も多いのが追突事故です。

 追突事故の被害者の方の多くが頚椎捻挫、腰椎捻挫(いわゆる「むち打ち」)を負ってしまいます。そして首や腰の痛みを抱えながら治療を開始することになります。しばらく治療をして症状が治れば良いですが、通院してもなかなか痛みが取れず、先々の不安を感じられている方も多いと思います。そこで、

「むち打ちの症状が残り続けたら、どうなるのか。」

「後遺障害とは何なのか。」

「むち打ちの賠償金はどうなるのか。」

 など気になる点について解説します。

 そして、むち打ちで後遺障害を獲得するために必要なポイントもお伝えします。

1 後遺障害とは

2 後遺障害は誰が決めるのか

3 むち打ちで認定される等級は

4 14級を獲得するためのポイント

 (1)事故態様

 (2)通院実績

 (3)画像所見

 (4)年齢その他

5 今からしておくべきこと

1 後遺障害とは

 交通事故による「後遺障害」とは、治療を終えてもなお残ってしまった、将来回復が困難と見込まれる身体的精神的な毀損(きそん)状態であり、医学的に証明され、労働能力の喪失を伴うものとされています。

 そして、交通事故により後遺障害が残ってしまった方は、通常、通院による慰謝料などとは別に、将来痛みやしびれなどを抱え続けることを前提にした賠償を、加害者(保険会社)から受けることになります。

 例えば「後遺障害慰謝料」や「後遺障害逸失利益」などであり、これらの賠償は、後遺障害が認められない限り保険会社からの支払いを受けることはできないということになります。

2 後遺障害は誰が決めるのか

 では、後遺障害の有無・程度(何級に該当するか)は、誰がどのように判断するのでしょうか?

 この判断は、まずは(※)加害者の自賠責保険会社が行います。

 自賠責保険会社が第三者的な立場で、被害者の後遺障害の有無・程度を判断し、加害者の任意保険会社はこの判断を尊重して、認定結果に応じた損害賠償金を支払うのが一般的です。

※「まずは」としているのは、被害者の方が後遺障害について自賠責保険の認定に納得がいかない場合、訴訟を提起し、最終的に裁判官が後遺障害を判断するケースもあるためです。

 そのため、むちうちによる首や腰の痛み、しびれなどが残っている場合、適正な賠償を受けるためには、自賠責保険会社に対して後遺障害の申請をし、認定を受けることが必要になります。

3 むち打ちで認定される等級は

 それえはむち打ちにより首や腰の痛み、しびれなど(神経症状)が残った場合、自賠責保険で認定される後遺障害にはどのような等級が考えられるのでしょうか。

 自賠責保険で認定される後遺障害は1~14級まであります(1級が一番重い)。このうちむち打ちによる神経症状が残存した場合に認定される可能性があるのは、次のうちいずれかです。

 12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの

 14級9号 局部に神経症状を残すもの

 非該当 (後遺障害に該当しない)

 「頑固な」神経症状かどうかの差は、他覚的所見の有無で判断されます。

 被害者の方が感じ訴えている痛みや痺れといった神経症状に、客観的な裏付けが存在するかどうか、検査結果(画像所見、各種神経学的検査)により医学的に証明されるかどうか、ということになります。

 そして、痛みや痺れを裏付ける証拠がなければ、12級の認定を受けることは難しくなります。

 (2)につづきます。